みなさんこんにちは。
今回の投稿は
境界性パーソナリティ障害 その1
です。
この記事は境界性パーソナリティ障害の方を周囲の方がご理解する上での一助
になればという目的で書いてみます。内容は実際の事例をもとに修正
を加えてありますことをご了承ください。
また、境界性パーソナリティ障害の全てを説明するような記事ではなく、一面
をご紹介するような形を取っておりますので、ご了承くださいませ。
☆☆☆
以前の事ですが、境界性パーソナリティ障害とパニック障害を患って
いらっしゃるAさん(女性)と同行をしたことがあります。ちなみに
同行は、カウンセリングではありません。
クライアントさんが外出する際などに、パニック発作などが出ること
が心配で一緒に移動を希望される時にお手伝いをする支援です。
具体的には、パニック障害の方が電車に乗ったりバスに乗ったりする
際の同行だったり、うつ病の方がたまには山の自然を見てみたいという
ことでお連れしたりする事もあります。
この同行をご希望されたAさん、本来ならば買い物をする時はお父様
かお母様と行くのですが、今回はご家族といけない事情があったのです。
状態が少しづつよくなってきたので、父の日のプレゼントをどうしても
内緒で用意し、ご家族をビックリさせたいとのことでした。
歩きながらデパートの近くに来た時、多くの人が道を埋め尽くすよう
に歩いていて、だんだんAさんの様子が辛くなってきているのが分かり
ましたが、ご本人がまだ大丈夫とのことでしたので、そのまま歩いてお
りました。
すると、目の前で立ち止まってしまう人が現れて、Aさんはぶつかり
そうになってしまいました。この時、必至に緊張をこらえていたAさん
の感情が一気に出てしまったようでした。
『気をつけてよ!』
と叫んでしまったのです。
私はご婦人に頭を下げ、すぐにAさんと近くの人混みの少ないところ
に移動し、お話を聞きました。
Aさんの顔は余裕がなく、引きつっているようでした。
『大丈夫ですか?』
と聞いてみますと、ひきつりながらの笑顔が返ってきました。
Aさんは立ち止まってしまった方に対する不満を一通り私に吐き出し
ましたが、その後、ニコッと笑って少し元気になりました。
その後自己嫌悪になったようでしたが、ま、そういう時もあり
ますよ。と声を掛け、気楽に行きましょう。とお店に入って、プレゼント
よりも先にAさんの好きな洋服とかを一緒にみました。
Aさんはこの時、どんな気持ちでご婦人に叫んでしまったのでしょうか。
きっと緊張が高まって発作がくるのではないかという不安が極度に高まって
いたと思うのです。
それと同時に、そんなところをカウンセラーに見せてしまって、どんな
人間に見られたんだろうという不安がとても大きいように感じられました。
ここで整理してみます。
ポイントその1
境界性パーソナリティ障害の方は激しい感情の起伏によって衝動的に感情を
表に出すことがありますが、それは自分でもどうにもならなくって、自分自身を
もてあますような状態になり自分でも辛いということがあるようです。
ポイントその2
その感情を表に出してしまったとき、とても自己嫌悪になり、それが
きっかけで見捨てられたり、悪く思われるかも知れない不安を強く
感じるようになります。
感情をどうにもコントロールできないという状態が続き、我慢できずに
表に出てしまっているのですね。本人もそんな状態を望んではいないのに
それができないという事をご理解頂ければと思います。
そして、強い感情を表に出してしまったあともまた、強い不安に襲われ、
不安定になってしまうのです。
周囲の方は、こういう事があることを一つの個性と受け取って頂き、
周囲の方が安定を心がけて頂ければ、少し冷却時間が必要としても、徐々に
落ち着くことができると思います。
Aさんは、その後、徐々に落ち着きを取り戻して、いよいよプレゼント
を選び、購入されました。
その時のAさんの笑顔は本当に嬉しそうで、輝いていました。きっと
プレゼントを受け取ったお父様もビックリし、そして嬉しかったことでしょう。

産業カウンセラー 心療回想士
カウンセリングルーム そらいろ
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